• 法務は、会社を守る砦。 絶対的なスピードと安心感で現場を支えていく

社員インタビュー

法務・コンプライアンス室
法務担当部長
2018年8月入社
経歴:法律事務所、企業(製造業、金融、テックベンチャー)、官公庁など

                                   

Q.霞ヶ関キャピタルに入社する前は、どのようなお仕事をされていましたか?

新卒で入社した会社で法務部配属となり、企業法務の基礎を学びました。転機が訪れたのは入社して4年ほどたった頃のことです。日本における法科大学院制度が始まり、会社を辞めてロースクールに入学しました。運良く司法試験に合格し、弁護士となることができました。弁護士になってからは、法律事務所に勤務する傍らで、経済産業省に出向していた時期もあります。

法律事務所勤務を経て、知人の紹介で金融系企業の法務・コンプライアンス部門に転職し、ベンチャー投資などの案件に携わる中で、次第にベンチャーの魅力に惹かれていきました。そうして、外国人社長を筆頭に10以上の国籍からなるエンジニア集団という、国際色豊かな開発系テクノロジーベンチャーに移籍しました。ここで1年ほど契約業務や知財関連業務、資金調達などに携わりました。このように、霞ヶ関キャピタルに入社するまで、法律事務所、民間企業、官公庁など幅広く経験し、多彩な視野を身につけてきたと思います。

Q.入社のきっかけを教えてください。

登録していた求人サイトにおいて、霞ヶ関キャピタルからスカウトメールをもらったのがきっかけです。私は、職を転々としていましたが、不動産業界でのキャリア経験がなかったので、最初はピンと来ませんでした。さらに当時の霞ヶ関キャピタルは、まだ上場前で、名前も聞いたことないですし、調べようにもウェブサイトもなく、怪しい会社かな、と思いました(笑)。

でも、面接を重ねていくうちに、興味が湧いてきて、「あー、自分はこの会社で働くことになりそうだな」と。他のテクノロジー系のベンチャーにも興味があったのですが、まあ、縁があったところにいくか、と割り切って入社することになりました。今から思うと、当たりでしたね。

実は私、インド育ちなんですよ。幼少のころに親の仕事の都合でインドに渡り、小学校はインドで入学しています。高校はニューヨークで卒業しました。

当社は上場前から積極的に海外進出を検討していましたから、私の前職等も見て、国際的なバッググラウンドも採用に際して評価してもらえたのかもしれませんね。法律家としても多様な価値観に理解があることはとても重要なことだと思いますが、私生活や仕事を通じて多文化に触れてきたからこそ培われたものが私の中にあり、それが今の仕事にも生かされていると感じます。

Q.現在、どのような仕事を手掛けていますか?

契約等のドキュメンテーションや法律相談などのディールものを中心に、訴訟や紛争案件、商標や著作権などに関する案件、人事労務に関する相談や、資金調達等に関する相談も少なくないですね。M&Aに関する相談や案件も手掛けます。 社内のあらゆる部署と連携し、法律に関連することのみならず、人間に解決可能なあらゆる問題に解決案を提供したい、という気概で仕事をしています。

“企業法務”と一概に言いますが、その中身は本当に多種多様です。例えば、不動産開発案件だけを見ても、土地の取得、建物の設計、建築工事、ファンドの設立、出資、融資、運用、売却まで一連の過程におけるドキュメントは一通り確認します。スキームが法的に成立するかどうかといった検討も重要です。

その中でも、最大のボリュームを占める仕事は契約です。契約のスキームを練ったり、ドラフトを作成したり、レビューしたりですね。自分にとって最大のチェックポイントは「この契約は、訴訟に耐えられるかどうか」です。自分が契約で何を見ているかを、一言で答えるとすればこの点に尽きます。「あの時、契約にこの条項を入れておけば」、「こういう条文にしておけば、トラブルにならずに有利に戦えた」というようなことには、問題が起きてから気がつくものです。実際には問題が顕在化しなくても締結した契約を後に見直して、問題がありそうなことに気がついたときは背筋が凍る思いをします。その恐怖感が仕事の原動力ですね。

まずは訴訟にならない契約条件にする。訴訟になったときには必ず勝つ。勝たなくても負けない。万一、負けたとしても致命傷は絶対に負わない。この順番で考えて、そのためには契約はどうあるべきか。この緊張感を持って日々、業務に取り組んでいます。

Q.入社するまで不動産に関する知識や経験はなかったということでしょうか?

正直全く無かったので、入社してからすごく勉強しました。幸い、当社には業界トップクラスの実力と経験を有するメンバーが沢山いますし、案件も豊富にあるので、一緒に実務をやる中で貪欲に吸収させてもらいました。物件の実査にも何度も連れて行ってもらいました。師は社内のみにあらずで、当社には辣腕の顧問弁護士がいるのですが、今でも多くを学ばせてもらっています。このような環境で仕事をする中で、自分の知識と経験がスピード感を持って成長していくのを感じることができます。

入社してからは、業務に関連する資格の取得にも力を入れて取り組みました。入社翌年の秋には、宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、不動産証券化マスターに合格しました。資格試験に関しては、すべてダイレクトに仕事に必要な知識で、仕事での経験が試験に役立ち、勉強が仕事に役に立つ。そういう意味では、恵まれた立ち位置にいると思います。

Q.仕事の上で、一番大切にされていることはなんですか?

スピードです。スピードが最大の正義、と思っています。特に、当社では「明日までにこの案件をやりたい」といった、痺れる相談も少なくないので(笑)。急成長中の当社では、持ち込まれる案件数の増加は留まるところを知らず、質を保ちつつも、猛スピードで処理していかないと、仕事をため込みすぎて自分の業務が破綻しかねないんです。「自分より速い人、いる?」と自信を持って言えるかどうか、常に自分に問いかけないといけません。

何よりも、現場のみんなを安心させられる存在でいたいです。何かを頼んだ時に、すぐに「分かりました」って返事が来るだけでも依頼した人は安心ですよね。私が以前いた職場では、コミュニケーションを円滑にするために“あらゆるメールに24時間以内に返信しよう”というルールがありましたが、私の理想は24分です。まあ、自分がとても気が短いというのもありますが(笑)。

Q.どんな人に、入社してほしいですか?

理想は、「法律に関する知識と不動産のキャリアがあって即戦力!」みたいな人ですが、そんな理想的な人材はそうそういないと思うんです。そもそも能力的なところは、実際に一緒に仕事してみないと分からないところがありますから、採用時に能力を基準にすると、いろいろと難しい。私たちが求めるのは、ありきたりかもですが、自分の頭で考えられて、素直で、チームスピリットがあり、コミュニケーション能力が高く、共感性のある人。古臭いかもしれませんが、友情や信義に厚い人。無条件で信頼できる人。能力的なところは、向上心さえあれば何とかなります(笑)。

Q.あなたにとって、仕事とは?

人生のあらゆることは、見方によっては仕事ですよね。仕事とは、その人の人格そのものかもしれません。そうであれば、私はエンターテイナーでありたいと思っています。

自分が楽しむだけでなく、自分の仕事を通じて人にも楽しんでもらえるなら、これに勝る喜びはないです。真面目なメールを返す時に、ちょっと面白いことを書いてみたり、画像を添付してみたり、職務を全うしつつ、楽しむ余裕を持つのが理想です。別に奇をてらう必要もなく、仕事の速さやクオリティをもって、みんなを驚かせることもできるかもしれない。依頼者から、「速い!」って言われることもありますが、自分が提供するエンターテイメントに対する最大級の賛辞かもしれません。

そういえば、大学生のとき、お笑い番組にはまりお笑い芸人を目指そうと思ったこともありました。法律を勉強していた友人とコンビを組んで、コンビ名は、その名も「物権債権」。ちなみに私が物権でした。物権の方が債権よりも強いので、譲りませんでしたね(笑)。

みんなに喜んでもらいたい、そして、強固な砦として現場を安心させられる存在でありたい。そう思いつつ、常に仕事に向き合っています。

(2021年7月掲載)

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